星野リゾートとリサ・パートナーズ、ファンドの運用開始 事業継続のサポートはかる
2020年11月2日(月) 配信
星野リゾート(星野佳路代表、長野県・軽井沢町)と投資銀行のリサ・パートナーズ(成影善生社長、東京都港区)は10月30日(金)、国内の宿泊施設を対象とした投資ファンド「星野リゾート観光活性化投資事業有限責任組合」の運用を始めた。日本国内の優良なホテル・旅館の事業継続をサポートし、新型コロナウイルス収束後の観光・宿泊産業の早期回復をはかる。
同ファンドは、三井住友ファイナンス&リースと三菱UFJ銀行、大和ライフネクストらを投資家として招聘した。リサ・パートナーズも含めると出資総額は約50億円となる。投融資対象は宿泊施設が保有する建物や土地などの不動産。投融資を受けた宿泊施設の運営は原則、星野リゾートが行う。
今後も金融機関・事業会社などの機関投資家からの追加出資を募る。2020年度中には出資総額100億円規模のファンドとして運用する予定だ。
リサ・パートナーズは日本生まれ日本育ちの投資銀行として、国内各地の180を超える地方銀行などとのネットワーク基盤を保有している。企業と債権、不動産の3つのビジネス領域を対象に、投融資とアドバイザリーの2機能をワンストップで提供している。
同社はこれまで、ホテル・旅館の再生関連事業をはじめ、ホテルの自社開発や運営を行ってきた。蓄積してきた宿泊施設に関する知見に基づき、同ファンドに対してアドバイザリー機能を提供する。
不動産分野へは投資総額約2000億円以上の不動産ファンドの運営をはじめ、これまで累計約4000億円を運用してきた。同社のグループ会社に在籍する一級建築士や不動産鑑定士などの専門人材も運用案件の資産価値向上を行っている。