test

島全体がパワースポット 壱岐島の魅力を探究する 長崎県壱岐市

2020年11月4日
編集部:馬場遥

2020年11月4日(水) 配信

エメラルドグリーンの海が美しい長崎県・壱岐島

 長崎県は10月28(水)~30日(金)の3日間、壱岐市でプレスツアーを行った。壱岐島は九州北東の玄界灘にあり、南北17㌔・東西14㌔の小さな島。「古事記」によれば、別名「天比登都柱(あめひとつばしら)」とも呼ばれる。神社庁に登録されている長崎県の神社が1260社なのに対し、壱岐島は150を超える。1000年以上の歴史を持ち、島内に神聖な場所が点在する「パワーアイランド」として注目を集めている。【馬場 遥】

 

古きを守る壱岐島神社巡りを楽しむ

伝統ある壱岐神楽。年間で300回舞うことも

 日本最古の歴史書とされる「古事記」では、日本列島となる8つの島をつくった国生み神話が語られる。5番目に生まれたのが壱岐島とされている。

 島のほぼ中央に位置する住吉神社では、毎年12月に伝統神事「壱岐大大神楽」が奉納されることで有名だ。

 壱岐神楽は国指定重要指定民俗文化財に認定されており、神楽舞も演奏も現職の神職にしか許されない。2畳分のスペースで舞い、1時間程度の短いものから、最も長い大大神楽になると、7~8時間舞い続けるという。

 年に少なくとも100回、多くて300回披露することもあり、地元民の間では「神楽のない祭りは祭りじゃない」という認識だ。

 新型コロナウイルスの影響により、壱岐大大神楽の開催が危ぶまれたが、同神社の舞手は「意地でも踊るつもりだ」と揃って明るく答えた。

 島の北東にある男嶽神社には、約260体の石猿と約60体の石牛が敷地内に並んでいる。御祭神の猿田彦大神にちなんだもので、願掛けが成就した参拝者によって奉納されたものだ。

 拝殿裏の御神体は、磁場を狂わせるという巨岩。コンパスの針が正常に動かない不思議なパワースポットとして有名だ。実際に御神体へ触れて、お参りする人も多いという。

 境内には「おみやカフェ」も併設されており、神社エール(自家製ジンジャーエール)やワッフルを提供する。店内は囲炉裏やカウンター席を備え、ワーキングスペースとしても利用できる。

 壱岐市にある多くの神社を巡る際、「壱岐市オリジナル御朱印帳」と共に参拝するのがおすすめだ。ガイドブック「壱岐島四十二社巡り」も併せて持っていれば効率的に神社巡りを楽しめる。

 郷ノ浦港、芦辺港、印通時港、壱岐市観光案内所で販売中。価格は1320円(税込)。

 御朱印を7つ以上集めると、壱岐市立一支国博物館でプレミアムスタンプを貰える。

 

心癒される探訪へ 海の絶景とイルカ

遊覧船から辰の島海水浴場の白い砂浜が見える

 「日本の快水浴場100選」にも選ばれた無人島「辰の島」。美しいエメラルドブルーの海をクルーズ船で巡った。

 快晴・無風・干潮時の3条件に恵まれると、海の上に船体が浮き上がって見える「辰の島の宙船」が写真で撮れる。

 当日は快晴だったものの、風が海面を波立たせていたため残念ながら宙船を見ることはできなかったが、海水の透明度は息を呑むものがあった。

 クルーズ船では、マンモス岩やオオカミ岩などの奇岩、海水に侵食されたようすがギリシャ神殿の柱にも見える「海の宮殿」など、多くの絶景スポットを堪能できる。

 辰の島観光船は3~11月まで定期運航する。上陸のみの渡船(往復700円)、辰の島遊覧クルージング(1500円)、遊覧と辰の島上陸(2000円)の3コースから選べる。小学生は半額、未就学児は大人1人につき1人無料。

 

のびのび育てられたイルカはとても人懐っこい

 壱岐島の北端には「壱岐イルカパーク&リゾート」があり、天然の入江を仕切って作られた海浜公園でバンドウイルカ達と触れ合える。

 イルカ達のトレーニング風景をトレーナーの解説付きで鑑賞できる。「イルカにごはん」(1000円)やイルカのヒレに触れられる「タッチ²ドルフィン」(1000円)など、豊富なプログラムを用意する。

 

 施設内のカフェでは軽食やドリンクを提供し、ワーケーションなどの利用ができるよう電源やWi-Fiを整備した。

 テラス席からはトレーナーとイルカがトレーニングしているのを眺めることができ、開放的な空間でお茶を飲んだり、テレワークに取り組んだりできる。

 また、1日1組限定の「ドルフィンパークキャンプ」は閉園後のパークを独り占めできるおすすめプランだ。施設スタッフが設営などを行うグランピングプランで、イルカと触れ合えるのはもちろん、壱岐牛のBBQや星空観賞などを楽しむことができる。料金は1人当たり2万円(税別)。

 

 

海鮮以外のグルメもブランド牛・壱岐牛

「味処うめしま」で提供するオリジナルステーキ(150㌘、税込2200円)

 壱岐は全国でも有数の子牛の産地でもあり、壱岐から出荷された子牛は但馬牛や松阪牛などのブランド牛となるべく買い付けられ育てられる。

 しかし、「壱岐牛」を名乗ることが許されるのは壱岐で生まれ育った牛のみで、年間約1000頭しか出荷されない。

 壱岐牛の特徴は口どけが柔らかく低温ですぐにとろけてしまう繊細な脂身と、あっさり食べやすい肉質だ。

 

 牧場直営の壱岐牛専門店「味処うめしま」は、お手頃価格で壱岐牛ステーキを提供している。

 人気のオリジナルステーキセット(150㌘、税込2200円)は、しょうゆベースの秘伝のタレと大根おろしでさっぱりいただく2種類のソースを付けて食べる。

 神楽舞などの伝統を大切に守っていく一方で、世界初の「低塩分陸上養殖施設」で育てられたフグを食すことができたり、ウィズコロナ時代の働き方「ワーケーション」に対応した施設も多く存在したりと、新しい価値観のもと観光客誘致に力を注いでいる。

いいね・フォローして最新記事をチェック

コメント受付中
この記事への意見や感想をどうぞ!

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。