10月の宿泊稼働指数 東北・関東が大幅に改善 九州経済調査協会調べ
2020年11月10日(火) 配信
九州経済調査協会(髙木直人社長、福岡県福岡市)はこのほど、「日次宿泊稼働指数」を活用して、新型コロナウイルス感染拡大による宿泊施設への影響を分析した。今年10月末時点で、東北や関東地方の改善が目立つ結果になった。
10月の全国の宿泊稼働指数は41・3となり、前月(32・0)よりも9・3㌽高い水準になった。最低値の今年4月(4・8)から、6カ月連続で改善している。
同社は、Go Toトラベルキャンペーンの対象に東京発着の商品が追加されたことで、「稼働の回復トレンドが続いた」と考える。
10月の地域ブロック別では、東北が57・2、中国が55・7、北海道が53・1と地方圏で水準が高かった。
一方で南関東(29・1)、近畿(32・9)、東海(36・6)など、大都市や沖縄(37・4)が低く推移した。
前月比でみるとすべてのブロックでプラスとなり、東北(同14・8㌽増)、北関東(同14・3㌽増)、南関東(同11・9㌽増)、沖縄(同11・9㌽増)などの地域で改善幅が大きかった。
都道府県別では、山口県を除く46都道府県で前月差プラスとなった。東北、北関東諸県での回復幅がとくに大きい。岩手、秋田、群馬、福井、滋賀、山口県の6県では前年を上回った。
調査結果から、Go Toに東京が加わったことで「地方から東京への観光・出張需要や、東京内における需要が喚起されたことが示唆される」と分析する。
調査は同社が収集したビッグデータを活用し行われた。