NAA、民営化後初の赤字 コロナで旅客数減少
2020年11月27日(金) 配信
成田国際空港(NAA、田村明比古社長)がこのほど発表した2020年度中間連結決算(20年4~20年9月)によると、営業損失は306億5100万円(前年同期は293億3700万円の利益)と04年の民営化以降初の赤字となった。営業収益は前年同期比73・8%減の332億1300万円、経常損失は301億3500万円(同284億5500万円の利益)、中間純損失は424億7700万円(同183億9500万円の利益)。
新型コロナウイルスの感染拡大で旅客が大幅に減少したことなどが主な要因。
20年度通期連結業績予想は営業収益が同28・8%減の683億円3億円、営業損失は651億円(前年同期は407億円の利益)、経常損失が654億円(同391億円の利益)、当期純損失は783億円(同244億円の利益)の赤字になる見通し。
今後は経営状況改善のため、一部の緊急性の低い工事を先送りにするほか、ターミナルの一部閉鎖、社員の人件費の削減などで営業費用を抑える。
田村社長は19年度通期業績決算で過去最高の営業利益だったことなどを踏まえ、「金融機関から好意的な評価をもらっている。万が一の際には国からの支援があること確認した」と健全な経営状況を説明した。