地域に力点を置き、まちづくりを行うプロフェッショナルを育てる 國學院 22年観光学部開設へ
2020年12月2日(水) 配信
國學院大學は11月26日(木)、東京都内で「観光まちづくり」フォーラムを開き、2022年開設予定の観光学部観光まちづくり学科(仮称)の構想を発表した。
新学部設置準備室長の西村幸夫教授は、学部開設にあたり「神事の継続や地域の縮小に対し危機感を抱いている神社界からの要望もあった」としたうえで、「地域に力点を置き、まちづくりを行うプロフェッショナルを育てることが使命になる」と力を込めた。併せて、現場に出て学ぶ演習が同学部での学びの基礎になることも示した。
観光学部は①地域から観光を考える②理論と実践の両面から学ぶ③文系と理系の垣根を越えて学ぶ――の3本柱を掲げ、「持続可能なまちづくりを具体化させることで地域に貢献する」気概のある人を育てることをコンセプトに据える。西村教授は「現象の解釈だけではなく、問題解決の視点で知識を磨き上げようと現場に立ち向う人材を育てることが、地域文化を体現し、地域づくりに邁進できる人材を生むことにつながる」と持論を展開した。
また、地域マネジメント研究センター(仮称)を設置し、自治体やDMOなどさまざまな外部組織と連携し、研究支援やアイディアの共有、地域課題の提案などを実施。「地域を見つめ、地域を動かす」をモットーに、「新しい観光の在り方」を生み出す。
針本正行学長は冒頭、観光学部の設置は、「2017年に学校法人國學院大學が策定した中期計画の一環」と説明。「中期計画では、建学の精神は『伝統と創造』、『個性と共生』、『地域性と国際性』の調和にあるとし、社会貢献と地域連携を重要な施策に位置付けた。観光学部は、日本文化の担い手とまちづくり、観光を連携、関連付けることで、より一層地域の活性化に貢献できる人材の育成をはかることが役割」と強調した。