トラベルライティングアワード2020 旅体験の文章を表彰し、知名度向上はかる 立教大学舛谷鋭研究室
2020年12月15日(火) 配信
立教大学観光学部舛谷鋭研究室は12月14日(月)、新座キャンパス(埼玉県)で、旅の体験を文章で表現した作品を表彰するトラベルライティングアワード2020の学生奨励賞の授賞式を開いた。
同賞は2007年に、日本での知名度が低いトラベルライティングの振興を目的に設立された。立教大学観光学部の講義「トラベルライティング」で提出された学生の作品を表彰している。旅の文章として優れた内容だけでなく、場所・土地の理解の容易さ、タイトルとリードが本文と内容と合致していること、筆者ならではのメッセージの強さで受賞者を決める。
今回の対象は416作品。同講義の担当講師・抜井ゆかり氏が1次審査で21篇に絞った。その後、舛谷ゼミの同賞担当学生が9篇を選出。このなかから、奨励賞選考委員会が、最優秀作品1篇と優秀作品2篇を選んだ。
最優秀賞は林正羽さん(観光学部交流文化学科)の「文明社会の水平線」が選ばれた。兵庫県姫路市の無人島太島でキャンプの炎や、街の灯りを見た際の想いを綴った。
講評で舛谷教授は「日常と非日常の対比が巧み」と称えた。
選考委員会の山口あゆみ氏は「風景や音、感触などが頭の中で理解できた」とコメントした。
優勝賞は、高野凌さん(同)の「階段で生活する人々」と橋本舞さん(同)の大量のティムタムを抱えて」が受賞。
併せて、19年中に発行された機内誌・車内誌から、同ゼミ生の投票で決まるトラベルライティングアワード2020最優秀作品の授賞式も行った。
今回は11誌148作品から「SKYWARD」9月号に掲載された村上春樹氏の「雨の中のクラクフ」が最多だった。
同賞は作者の知名度に関わらず選定することを目指すが、舛谷教授は「有名作家が選ばれた今回は、トラベルライティングの知名度向上につなげたい」と力を込めた。