JNTO、優良な訪日インセンティブ旅行を表彰 日本のホスピタリティを学ぶ研修旅行が大賞に
2020年12月18日(金) 配信
日本政府観光局(JNTO)は12月17日(木)、優良な訪日インセンティブ旅行を表彰する「JAPAN ベスト インセンティブ トラベル アワード2020」の受賞者を発表した。大賞には、ドイツのteamtravel international GmbHが企画した、日本の小売文化を学ぶ「VME Retail Safari and the Beauty of Japan」が選ばれた。企画賞は、H.I.S International Travel Pte Ltd(シンガポール)が、貢献賞は、JTB Germany GmbH(ドイツ)がそれぞれ受賞した。
訪日インセンティブ旅行市場の活性化を目的に創設された「JAPAN ベスト インセンティブ トラベル アワード2020」は今年で5回目となる。2019年度に実施された100人泊以上の訪日インセンティブ旅行を対象に、過去最多となる16カ国・地域から83件の応募があった。
大賞の「VME Retail Safari and the Beauty of Japan」(teamtravel international GmbH・ドイツ)は、有名デパートなどで日本のホスピタリティを学ぶ10日間の研修旅行で、特別感のある演出や、観光の要素を上手に組み合わせているところが評価された。訪問地も東京のほか、箱根、京都、沖縄と多様で、寿司作り体験によるチームビルディング、プライベートアイランドを貸し切ったバーベキューなど、独創的なコンテンツを盛り込んだ。
企画賞に選ばれた「2019 Incentive Trip to Okinawa, Japan」(H.I.S International Travel Pte Ltd・シンガポール)は、小売会社の成績トップ社員を対象にした4日間のインセンティブ旅行で、シンガポールや台湾など4カ国・地域から121人が参加。沖縄でハーリー船のレース大会や、沖縄美ら海水族館でのガラディナーなど、沖縄の特徴を生かした体験を取り入れた。
貢献賞の「Japan Incentive Tour」(JTB Germany GmbH・ドイツ)は、ハンガリーから日系工具メーカーのトップ社員50人が参加し、9日間の日程で行われた。食に関心の高いグループ向けに、昼食やスイーツを地方の商店街にオーダーメイドした点などが評価された。
また、特別賞に、19年ラグビーW杯日本大会時に合わせて催行された Fortis Events 社(ニュージーランド)の「Hynds VIP Rugby World Cup 2019 Tour」が、大型スポーツイベントをきっかけに日本各地を訪問した好事例として選ばれた。
訪日インセンティブ旅行は、企業が従業員などを対象に実施する報奨旅行や研修旅行。観光庁の調査では、訪日インセンティブ旅行の外国人1人当たりの消費額は約32万円で、一般観光の消費額15.8万円の約2倍の経済効果があるとされる。