【特集No.574】第3回「旅館経営教室」in博多 チェックしなくてもいい工程を
2021年1月29日(金) 配信
旅行新聞新社(石井貞德社長)とサービス産業革新推進機構(内藤耕代表理事)は2020年12月7、8日の2日間、福岡県福岡市の「ホテルエクレール博多」(永安重喜支配人)と、「アメニティホテル㏌博多」(秋吉智博社長)の両施設で、第3回「旅館経営教室」現地セミナー&見学会を開いた。「ビジネスホテルのルーム清掃と業務プロセス改革」をテーマに、旅館経営者や現場責任者らが全国から参加した。清掃ミスがないように延々とチェックを重ねていくのではなく、「チェックをしなくてもいい工程」などを視察し、学んだ。
【増田 剛】
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□業界の常識に捉われない
冒頭、旅行新聞新社の石井貞德社長は「コロナ禍のなか、福岡市まで現地セミナーにご参加いただき、感謝している。多難な状況だからこそ、生産性向上という軸足を持って乗り越えてほしい」とあいさつした。
ホテルエクレール博多は2000年11月に開業。全96室のうち、87室がシングルルーム。「お客様との接点を強くする」ことを根底に、サービス内容や業務プロセスの見直しに取り組んだ。
永安支配人は「あいさつと笑顔は『技術』と捉えている」と語る。「意識し、訓練すれば身に付く」と考える。
どのスタッフでも一定の高いレベルを目指し、お客様に「近づく」ことを心掛けているという。「近づけば、何を望んでいるか、何に困っているかを拾え、業務にムダが無くなっていく」。
一方、「お客様から離れようとすると、どうしてもホテル側の都合で行動してしまうので、結果ムダな行動が多くなる」(永安支配人)。
接客マニュアルは作っていない。「ホテルのロビーにお客様が入ってきたときに、緊張感は不要。非日常空間では完全にリラックスできないが、“質の良い日常”としてくつろいでほしい」との思いからだ。…
【全文は、本紙1824号または1月5日(金)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】