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永山久徳氏を招きヒアリング 風営法除外や従業員の安全保護を訴える 観光立国調査会

2021年3月17日
編集部:馬場遥

2021年3月17日(水) 配信

観光立国調査会は3月15日(月)、永山久徳氏を招き旅館業法についてヒアリングを行った(写真はイメージ)

 観光立国調査会の「観光業に係る法制度のあり方に関するWT(ワーキングチーム)」(鶴保庸介座長)は3月15日(月)に第4回会議を開き、旅館業法について有識者ヒアリングを行った。日本旅館協会副会長の永山久徳氏(下電ホテルグループ、岡山県)は、風俗営業法対象からの除外や従業員の安全保護などに言及し、意見を述べた。

 永山氏は、旅館業法が「事業者取締法」の面が強いことを懸念し、消費者保護や訪日客保護、衛生環境の維持など、「より時代に即したものへアップデートすることが必要」と訴えた。

 とくに、旅館の風俗営業法(以下、風営法)適用については、旅館すべてに風営法が必須と解釈している自治体や地方警察が多いことが問題視されている。

 国は旅館の風営法に関し、「風営法に抵触しない旅館施設については、対象とみなさない。また、対象外でありながら風営法を適用している旅館についても許可証の返納を認める」としている。

 永山氏は、「通常の接客スタイルを行う施設の風営法除外とともに、国と地元警察、自治体間の基準統一」を求めている。

 また、新型コロナウイルス感染症疑いのある宿泊客や、台風、地震などの天災が起こった場合、従業員の安全保護のために宿泊拒否を行える権限を持たせるべきだと主張した。

 一方で、「宿泊施設は社会のセーフティネットであるため、どのような場合も拒否するべきではない」といった意見も出された。

 宿泊者名簿の記載義務については、不設置や記載漏れがあった場合、施設側への罰則があるにも関わらず、宿泊客の自己申告制となっており情報の真偽が分からないのが問題となっている。

 永山氏は、インバウンドの旅行者が宿泊する際、パスポートをコピーし保管・管理するのと同様に、日本人の宿泊客についても「正しい情報を得たうえで、施設側がしっかりと管理を行うことが重要」と話した。

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