山代温泉 5月10日を記念日に 五十音図・あいうえおの日
2021年5月31日(月) 配信
石川県加賀市の山代温泉観光協会(萬谷正幸会長)が申請していた、5月10日に設定した「五十音図・あいうえおの日」がこのほど、日本記念日協会により新たな記念日として認められた。5月7日には同温泉のたちばな四季亭で記念日登録証の授与式が開かれた。
山代温泉では、温泉街にある薬王院温泉寺の中興の祖である明覚(みょうかく)上人が、現在の日本語の五十音図の基礎を考案した人物とされることから、五十音図発祥の地を掲げ、「あいうえおの郷」として新たなまちづくりに取り組んでいる。
明覚上人は平安後期の僧で、インドの言葉を研究する学問「悉曇学(しったんがく)」の第1人者だった人物。薬王院温泉寺の住職を勤めていた1093(寛治7)年に著した「反音作法」のなかで、現在の五十音図につながる内容の記述をしており、薬王院温泉寺の山門前には今年春、その記述部分を複製したオブジェも設置されている。
また、2018年からは、同市とともに「今年のにほんごコンテスト」を開くなど、「にほんご」や「あいうえお」に関わる文化的な事業活動にも取り組んでいる。
今回の記念日登録は、これらの活動を広く知ってもらうとともに、日本語の素晴らしさを再認識してもらうきっかけづくりとして企画した。5月10日は、「五十音図」の「五」と「十」を当てはめたもの。10日は、明覚上人の月命日でもある。
萬谷会長は、登録を受け「五十音図・あいうえお発祥の地をもっと発信していきたい」と意気込みを述べた。
なお、毎年2月15日に発表していた「今年のにほんごコンテスト」は、来年から5月10日に変更して実施される。