舌切雀のお宿ホテル磯部ガーデン 8月からモニター開始 ワーケ対応客室を本格導入
2021年6月25日(金) 配信
群馬県安中市の磯部温泉「舌切雀のお宿ホテル磯部ガーデン」(櫻井太作社長)は7月15日まで、「ワーケーション対応客室」の改修工事を実施している。8月からモニタープランの受け入れを始め、9月から本格的にサービスを開始する計画だ。
同館では、これまで法人向けの団体客の受け入れを主軸に行ってきたが、新型コロナ感染拡大に伴い、団体客の需要がなくなり、昨年から主要ターゲットを法人団体客から個人客に転換した。
同社が強みとする法人向けサービスや法人営業力を生かし、法人向けに「郊外型オフィス」を、また新たな働き方への対応として法人・個人向けに「ワーケーションプラン」を提供する。本格的なビジネスに対応した新たなサービスを提供することで、強みを生かして事業の再構築を目指す。
磯部ガーデンは楽水館・楽山館・楽風館の3つの宿泊棟及び南館(コンベンション専用棟)で構成されている。客室は全120室(特別室、露天風呂付客室を含む)、最大利用人数700人。団体客へのフレキシブルな対応をするため、客室の多くは和室が中心だった。
今回、改修する客室は、楽水館3―5階の和室を「ワーケーション専用客室」として、また2階のラウンジ「ポルチェ」をシェアオフィスタイプの専用ラウンジとしてリニューアルする。30―40代をターゲットとした和洋室で、客室にはツインベッド、ワークデスク、4Kモニター、高速Wi―Fi、カテゴリー6対応高速LANを標準装備。楽水館はリバービューで落ち着いた環境の客室で、水のテラスをイメージした「ワーケーション棟」としてリニューアルする。
5階の7室には露天風呂を設置し、3階と4階の14室と合わせて計21室がワーケーション対応客室に生まれ変わる。
コロナ禍でオンラインエージェント(同社HPへの直接予約を含む)からの予約が倍増したことを受け、これまでの予約センターを「インターネット開発宣伝課」と「予約販売課」の2部門に分割し、①インターネットによるプロモーション強化②インターネット経由のオンライン予約対応の強化――を進めている。
今回取り組む新たな事業はこれまで同社がターゲットとしてこなかった「個人客×ビジネス」、団体ではない「法人客×ビジネス」という新たな市場を狙うもの。「既存事業と競合することなく、むしろ既存事業を補完するサービスになる」(櫻井社長)と考えている。