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「オンリーワンのまち」3、4号認定、日光「堂者引き」と料亭文化保護

ふるさとオンリーワンのまち

 NPO法人ふるさとオンリーワンのまち(津田令子理事長)は独特の風土や伝統文化、産物、無形のおもてなしなど、あまり知られていないユニークな観光資源を「オンリーワンのまち」として認定している。5月19日には世界遺産“日光の社寺”の観光ガイドを350年以上継続している「堂者引き」日光殿堂案内協同組合に第3号、28日には東京・向島や神田、浅草など全国の料亭や芸妓文化を保護・育成する「界隈を勝手に応援する協議会」連合会に第4号認定し、それぞれ認定式を行った。

「堂者引き」日光殿堂案内協同組合

「堂者引き」日光殿堂案内協同組合の春日武之理事長(右)と津田理事長
「堂者引き」日光殿堂案内協同組合の春日武之理事長(右)と
津田理事長

 「ふるさとオンリーワンのまち」の第3号として、「『堂者引き』世界遺産“日光の社寺”文化的景観の構成要素としての観光ガイド」を認定した。350年以上の歴史を有する「日光二社一寺」の公認ガイド組織である「堂者引き」。1952(昭和27)年には日光殿堂案内協同組合(春日武之理事長、栃木県日光市)となり、現在26人が所属している。

 春日理事長は「我われは単なる観光ガイドではなく、江戸時代から参拝者を引率して歩くプロの『堂者引き』として、指導的な面を持つ一方、日光の社寺を護り、悪い者を取り締まりながら現在まで350年以上の歴史を持っている」と説明。世界中にボランティアガイドはたくさんあるが、地元の防火組織としての活動や、雪かき、非常時の人員誘導も担当するなど寺社と運命共同体のような関係にある。

 春日理事長は「今回の認定を機に、日光の奥深さを多くの方に知っていただき、なお一層飛躍していきたい」と抱負を語った。

 一方、津田理事長は「世界遺産として海外にも知られる日光だが『堂者引き』という素晴らしいソフトの部分はあまり知られていない。今回初めて堂者引きの案内を受け感動した。この感動を多くの方に伝えるのが我われの使命」と話した。

「界隈を勝手に応援する協議会」連合会

「界隈を勝手に応援する協議会」連合会の西村繁会長(右)と津田理事長
「界隈を勝手に応援する協議会」連合会の西村繁会長(右)と
津田理事長

 第4号は「『料亭・芸妓・日本食類』総合文化保護・育成」に取り組む「界隈を勝手に応援する協議会」連合会(西村繁会長)を認定。

 東京・向島の料亭や芸妓文化の保護を始め、界隈を勝手に応援する協議会連合会の会長も務めている西村会長は「全国の色々な街の料亭を見てきたが、絶滅危惧状態。“おもてなし日本”といいながら、日本古来のおもてなし文化が消えつつある。なんとか、保護や育成をして日本の料亭文化という集積した総合文化を残そうと活動している」と話す。「東京では向島、神田、浅草と広がりつつあり、全国でもあちこちで応援組織ができつつある」とし、「神田も72歳の芸妓さんが1人しか残ってない絶滅状態にある。京都は観光地産業として成り立っているが、我われは絶滅危惧状態にある全国の料亭や芸妓、日本食やおもてなしの文化を総合文化として維持発展していきたい」と語る。「全国にたくさん仲間が増えているので、日本のソフトの力を世界に発信できるように頑張っていきたい」と語った。津田理事長は「おもてなしの心を持った文化の保護、育成に賛同した。微力ながら料亭文化の底上げ、ブランド力アップを支援していきたい」と話した。現在、芸妓白書などは存在しないが、全国の料亭は全国で約300軒、芸妓は約3千人と推測されている。

 今後の認定事業について津田理事長は、「地域の埋もれた財産、宝を発掘したいという思いを『ふるさとオンリーワンのまち』という認定事業にぶつけていきたい」とし、「オンリーワンのまち」の全国的な広がりを目指している。

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