武家男子の洒落た一面をテーマに 永青文庫で「美しき備えー大名細川家の武具・戦着ー」
2021年8月18日(水) 配信
永青文庫(東京都文京区)で9月20日(月・祝)まで、「美しき備えー大名細川家の武具・戦着ー」が行われている。
細川家歴代藩主たちが誂えた武具や戦着のこだわりに注目し、武家男子の洒落た一面をテーマに展覧会を構成。細川忠興が考案した具足形式「三斎流」の甲冑や、忠利所用と伝わる変わり兜などを観ることができる。
また、8月24日~9月20日まで、細川藤孝が室町幕府13代将軍足利義輝から拝領したと伝わる国宝「柏木菟螺鈿鞍」も展示される。
同展覧会に合わせ、展示作品の調査も実施した。その結果、注目作品の一つで19世紀に制作されたと伝えられる「鳥毛九曜紋付陣羽織」の制作年代が、形式的なものが創られていた17世紀中盤以降ではなく、16世紀末から17世紀前半に制作された可能性が浮上した。同展覧会では、こうした最新の調査結果も報告する。
同館は昭和初期に細川家の家政所(事務所)として使用されていた建物を改装し、展示施設としている。細川家に伝わる美術工芸品や歴史資料、細川護立の蒐集品からなる所蔵品は、国宝8件、重要文化財34件含め約9万4千点にのぼるという。