福井県観光連盟 稼ぐ地域づくり推進 水上モビリティ開発支援
2021年9月10日(金) 配信
福井県観光連盟はこのほど、三方五湖DMO(福井県・美浜町)と東京海洋大学(東京都港区)が三方五湖で計画する「福井・若狭オリジナル水上モビリティ開発事業」に参画し、「観光地づくり推進事業補助金」による支援を行うと発表した。
2024年春の北陸新幹線福井・敦賀開業に向け、観光で「稼ぐ」地域づくりのさらなる推進をはかる。
同補助金制度は、福井県内の事業者を対象に、商品や観光コンテンツの開発、情報発信といったソフト事業で、新規性があり、地域の稼ぐ力の向上につながるモデル的事業となるものに、事業費の半分以内を補助する(最大1千万円まで)。
今回の支援事業は、東京海洋大が開発した小型電動船(SSEC=Smart Small Electric Craft)の全国初となる観光実用化に向けた研究開発事業。SSECは、船体の前後に推進装置を配置することで、その場での旋回や360度すべての方向にスライドができる小回りの良さが特徴。Wi―Fi通信機能を備え、スマートフォンやジョイスティックで誰でも簡単に操船することができる。免許は不要で、陸上からの遠隔操作も可能なことから、レジャー用途のほか、災害対応やインフラの維持管理、漁業など、幅広い活用が見込まれている。
三方五湖では今年度、クリアカヤック2隻を並べた双胴船スタイルのオリジナルSSEC(4人乗り)を制作し、個人向け体験メニューとして試験導入する。通常の遊覧のほか、透明ボディならではの水中観察や、LEDライトを搭載してのナイトクルージングなど、幅広い活用が検討されており、三方五湖の自然を気軽に体感できる低炭素社会に適応した新たなモビリティとして、期待が寄せられている。