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18カ所目の世界遺産に、富岡製糸と絹遺産群

富岡製糸場の東繭倉庫
富岡製糸場の東繭倉庫

 文化庁は6月21日、同日カタールのドーハで開かれたユネスコ世界遺産委員会で、「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)が世界遺産一覧表に記載されることが決定したと発表した。国内の世界遺産としては18カ所目、群馬県内では初。

 富岡製糸場は1872(明治5)年に明治政府が設立した官営の器械製糸場。地元の養蚕の伝統を背景に、フランスの技術を完全に移転することに成功し、製糸技術開発の最先端として、国内の養蚕と製糸業を世界一の水準に牽引した。木骨レンガ造りの倉庫など、和洋折衷の工場建築が創業当時のまま残るのも特徴。

 遺産群は「田島弥平旧宅」と「高山社跡」「荒船風穴」の3つ。田島弥平旧宅と高山社跡はそれぞれ「清涼育」と「清温育」という蚕の飼育法を確立し、普及させた。荒船風穴は、岩の隙間から吹き出す冷風を利用した蚕の卵を貯蔵する施設で、当時年1回だった養蚕を複数回可能にした。これらは、生糸の大量生産の集合体の優れた見本として評価された。

 登録決定を受け、群馬県の大澤正明知事は「世界遺産登録は大きな喜びであるとともに、確実に次の世代に引き継ぐという責任を負ったことにもなる」と関係市町と連携した保全管理を強調すると同時に、「世界遺産の価値を国内はもとより海外の方々にも広く知っていただき、群馬県のさらなる発展に活かしていきたい」と期待を語った。

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