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ルール守り取り組むことが成果に セミナー通じコロナ禍の事例共有 ロケツーリズム協議会

2021年9月27日
営業部:鈴木 克範

2021年9月27日(月) 配信

岡山県フィルムコミッション協議会の妹尾真由子さん(右)

 ロケツーリズム協議会(藤崎慎一会長)は2021年9月24日(金)、リーガロイヤルホテル東京(東京都新宿区)で今年度3回目の会合を開いた。リモート参加も合わせ、自治体関係者や制作者ら112人が参加し、コロナ禍でのロケ誘致事例を共有したほか、ノウハウを学ぶクラス別セミナーを開いた。

 第1部ではロケ誘致の最新事例を紹介した。TBSテレビ「日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室』」のロケ地になった千葉県茂原市は、長生郡市広域市町村圏組合消防本部の全面協力を得て、消防車や救急車などの緊急車両を手配。「市の協力がなければできなかった」という製作者側の声を受け、版権処理アドバイザーの田中康之氏は「茂原はここまでやってくれるという、実績が残った」と、今後に期待を込めた。このほか愛知県幸田町で撮影されたフジテレビ「最高のオバハン   中島ハルコ」の最終話で、町名と同じ幸田町の町おこしイベントがテーマとなり一躍話題になったことや、長野県千曲市のフジテレビ「Night Doctor」への撮影協力などが伝えられた。観光庁から参加した観光資源課の横田愛室長は「毎回、成果を具体的な数字にして発表している」と、各地域や協議会の取り組みを評価した。

 第2部のクラス別セミナーの1つ「ロケエディター」コースでは、岡山県フィルムコミッション協議会の妹尾真由子さんが映画「名も無き世界のエンドロール」撮影時にどのような交渉をしたのかを発表した。同映画は兵庫、岡山両県で撮影された。予算が限られるなか、配給元のエイベックス・ピクチャーズを通じて、兵庫県側にロケ地マップ制作の意向を確認。結果、両県が連携し「ファンに寄り添うかたち」のマップができ上がった。「実現したいことを決め、交渉事を一覧にまとめた」(妹尾さん)ことが、地域から「ロケ地看板」(期間限定掲示)の要望が上がったときなども、迅速に対応できたと振り返る。雑誌「ロケーションジャパン」の山田実希編集長は「車両やロケ弁提供など、協力体制を金額換算したうえで交渉に臨むことも重要。ディスカウントの料金表作成を」とアドバイスした。

 藤崎会長は「コロナのなかでもできることはある。(受け入れ側、制作者側が)互いにルールを守り取り組んでいる地域が成果を出している」とまとめた。次回は11月19日(金)リーガロイヤルホテル東京で、首長を交えた地域と制作者とのマッチング大会を開催する。

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