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「めぐる」「たべる」「つかる」 3つの視点で地域の宝探し ONSEN・ガストロノミーツーリズムイベントづくりのウラガワ~山口県・俵山温泉~

2021年10月6日(水) 配信

温泉街を歩く参加者

 ONSEN・ガストロノミーツーリズムは、全国の食文化や景観、地域の人との触れ合いが魅力のイベント。各地域が自分の地域の魅力を、余すことなく参加者に味わってもらおうと工夫を凝らす。過去6度俵山温泉でイベントを主催したSD―WORLDの藤永義彦代表に、イベント造成時のポイントや地域の変化などを聞いた。

 ――イベント実施の狙いを教えてください。

 俵山温泉は湯治場として栄えてきましたが、ライフスタイルの変化からか急速に活力が失われています。イベントを通じて全国から来られたお客様、俵山を認識していただき、リピーターとして再訪いただくことで、少しでも温泉街のにぎわいを取り戻せるのではないかとの思いがあります。

農家の縁側カフェ

 ――毎回異なるテーマを設定されていますが、地域の魅力を発掘するうえで意識していることはありますか。

 俵山には多くの人たちに誇れるような景勝地があるわけでもなく、湯けむりが上がる温泉らしさを演出することもできません。一方で、外湯文化を残した昭和レトロな温泉街は人々を魅了する場所だと思うので、温泉街を中心に毎年コースを変更し、季節に合った食材を工夫しながら内容を決定しています。また、参加者に喜んでいただけるサプライズも、用意しています。

 古くから湯治場として体の具合の悪い方々と接してきた地域の方々には、知らない人たちも暖かく迎え入れるという文化が根付いています。地元の人たちとの交流こそが、俵山のイベントの魅力ですね。

 ――イベント開催時以外の時にも俵山温泉に足を運んでもらうための工夫はしています。

 「西の横綱」と言われる俵山温泉の泉質は、一度入っていただいたら絶対にわかるほど素晴らしい泉質です。ですから、イベントで来られて温泉の魅力にはまってしまったお客様は、リピーターになっていただけるのではないかと思っています。また我われも、観光コンベンション協会などと連携し、宿泊プランなどもセットとして販売するようにしています。

ガストロノミーポイント

 ――参加者の反響はいかがですか。

 概ね良好です。私たちが狙いとしている地元の方々との交流という点もアンケート結果を見ると成果が感じられますね。

 ――イベントを実施してから地域に変化はありましたか。

 地域住民の認識も進み、イベントをきっかけとしたウォーキングのイベントなども開催されるようになってきました。ワーケーションのアクティビティの1つとして、街歩きなどもメニュー化しています。

ガストロノミープレート

□第7回 ONSEN・ガストロノミーウォーキングin 長門・俵山温泉

 俵山温泉での今年のONSEN・ガストロノミーツーリズムイベントは、11月13日に行われる。7回目となる今回は、紅葉の名所「西念寺」を中心に秋の俵山を周遊する約9㌔のコース。食は、俵山の名物ジビエ料理や俵山おでんなどを用意。「獺祭」や「ほれぼれ」などの地酒とともに楽しめる。自ら収穫したゆずきちは、絞ってソーダ割ジュースで味わえる。

 主催者は、「熱量豊富な温かい人たちとの交流。寒暖差を生かした新鮮でおいしい旬な農産物。国内で唯一生産量が伸びている山口県の名酒の数々。とにかく一度参加してみてください。泉質抜群『西の横綱』俵山温泉でお待ちしています」とPRする。

開催日;11月13日(土)
募集人数:100人
当日受付場所:長門市俵山温泉湯町駐車場(熊野神社横)
参加費:中学生以上4000円、小学生2500円

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