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【特集No.594】JNTOインバウンドフォーラム 中国、韓国、台湾、香港の市場動向

2021年10月21日
編集部:入江千恵子

2021年10月21日(木) 配信 

 日本政府観光局(JNTO、清野智理事長)は9月14、15日の2日間、訪日客誘致に取り組む自治体や民間事業者、会員ら約520団体を対象に、「第24回JNTOインバウンド旅行振興フォーラム」をオンラインで開催した。海外の事務所長と中継をつなぎ、新型コロナウイルスの感染状況や最新動向について講演を行った。コロナ禍前に訪日客数の多かった東アジアの中国、韓国、台湾、香港の4市場について、ワクチン接種状況のほか、コロナ収束後の旅行に対する意識、往来再開に向けた取り組みなどをまとめた。

【入江 千恵子】

「アピールする絶好の機会」

 冒頭のあいさつで清野理事長は、インバウンドの再開時期について「いつ、と言える状況ではない」と慎重な姿勢をみせた。だが一方で、「いまこそ、日本各地に点在している自然、文化を、これまで以上にアピールする絶好の機会。コンテンツの磨き上げが求められている」と呼び掛けた。

 観光庁国際観光部の三輪田優子国際観光課長は、政府が掲げる2030年訪日外国人旅行者数6千万人と、消費額15兆円とする目標を挙げ、「インバウンドの重要性は変わりないと確信している」と強調。今後のインバウンド政策については、①市場の拡大や多様化②消費単価の向上③訪問地の地方分散――を重視する考えを示した。

【中国】日本は〝安全で清潔〟 PRに見直し検討も

 中国市場は、北京事務所長の齊藤敬一郎氏、上海事務所長の山田泰史氏、広州事務所長の中山友景氏が説明した。

 中国で確認されている新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は、2月上旬―7月上旬まで1日当たり50人未満の日が続き、今年の1日当たりの最多人数は257人にとどまっている(9月14日時点)。

 7月末以降に国内症例が増加したものの、厳格な管理によって2―3週間で落ち着きを取り戻している。齊藤氏は「日本の感染者数と2ケタ異なり、中国から日本は感染リスクの高い地域に見えてしまう。外国人向けのPRで、日本は〝安全で清潔〟といった言葉を使いがちたが、残念ながら(日本の)コロナ対策に関しては、その言葉に違和感を持つ中国人もいるかもしれない」と注意を促した。

 ワクチン接種率は68%(8月20日時点)で、都市別では北京が92%(8月4日時点)と高く、上海は85%(8月2日時点)、広東省は86%(8月8日時点)と進んでいる。

 JNTOは7月に、公式SNSの新規フォロワー2023人を対象に中国人消費者アンケートを実施。「海外旅行の予定はあるか」の問いに、約7割が海外旅行解禁1年以内に旅行を予定していると回答した。「海外旅行に行く条件」には、目的地および帰国後の隔離免除が上位を占めた。

 「旅行先を決めるうえで重視すること」は、魅力的な観光資源と並んで、旅行先の新型コロナの状況を、行き先を決める検討材料としていることがうかがえた。山田氏は、日本の各施設が行っている室内換気の徹底や入場制限など、「講じている各種コロナ対策を発信することが、中国人消費者の安心安全と感じるきっかけとなるだろう」との考えを示した。……

【全文は、本紙1846号または10月27日(水)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

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