ミャンマー出身の外国人人材7名が「ふふ」ブランドなどに新たに採用宿泊施設の外国人人材採用の実情をインタビュー
その他
2024.12.03
株式会社ダイブ
~観光HRのダイブ、KPG運営の宿泊施設で外国人人材40名採用へ~
全国約4,600以上の観光施設に特化した人材サービス事業を行う株式会社ダイブ(東京都新宿区 代表取締役社長:庄子潔、証券コード151A、以下「ダイブ」)が登録支援機関としてサポートするミャンマー出身の特定技能人材7名が、カトープレジャーグループ(東京都港区・代表取締役社長 兼 グループCEO:加藤宏明、以下KPG)の運営する「箱根・翠松園」「ふふ 熱海」「ふふ 河口湖」の3施設に採用されました。これまでに27名が内定を受けて入国しており、さらに13名が入国を待っている状況で、合計40名の採用が進んでいます。
宿泊業界ではまだ特定技能の受け入れが進んでいない中、特定技能資格を持つ外国人人材の採用に積極的なKPGに対し、外国人人材の採用の魅力や教育方法についてインタビューを実施しました。
さらに、今回採用されたミャンマー出身の7名にもインタビューを行い、日本での就労のきっかけや今後のキャリアなどについて伺いました。
▼事例1:箱根・翠松園
2024年8月よりKPG「箱根・翠松園」の調理場で働くリン テット ミャットさん(20歳)に、日本に興味を持ったきっかけや、将来の夢についてインタビューを行いました。
■箱根・翠松園について:
四季折々の恵まれた自然の地に佇む『箱根・翠松園』(はこね・すいしょうえん)。清々しく、風雅なその名前は、かつて三井家の別荘として知られた国登録有形文化財「翠松園」を敷地内に擁する事に由来しています。
■所在地 :〒250-0406 神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷 519-9
■公式サイト:https://www.hakonesuishoen.jp/
▼リン テット ミャットさん(20歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼日本で働きたいと思ったきっかけについて
私の母はミャンマーにある日本企業で働いていました。そのため、幼い頃から日本人と接する機会があり、高校生のときに日本のアニメに興味を持ち、日本語の勉強を始めたのがきっかけです。
▼来日前に、不安に思っていたことはありますか
日本の生活やマナーについて不安に思っていました。ミャンマーにも電車はありますが、あまり使っていなかったので、日本に来て最初に電車に乗るときは不安でした。
▼ミャンマーと日本の「働き方の違い」を感じますか
ミャンマーでは、基本的に仕事中に会話をすることはありません。しかし日本では、仕事中に声をだしてコミュニケーションを取っていることに驚きました。
▼将来の夢はありますか
来年の4月に特定技能2号の試験を受けたいです。理由は将来、料理長になりたいからです。料理長になるためには、日本語の勉強と日本料理を学ぶ必要があるので、働いて得たお金は専門学校に通うための資金として貯金をしています。
■箱根・翠松園 料理長 森田様コメント
▼特定技能を受け入れる際に不安だったことはありますか
リンさんは日本語がとても上手で、最初からスムーズにコミュニケーションを取ることができたため、言葉の壁を心配することはありませんでした。しかし、業務において「ミャンマーでは仕事中に声を出してコミュニケーションを取らない」ことが一般的で、声を出すことはむしろマナーが悪いとされていると教わりました。私たちの職場では、調理場全体が声を掛け合い、一体となってお客様に料理をスムーズに提供しています。ミャンマーと日本の違いについて、私も改めて学ぶ機会になりました。最初は戸惑っていたリンさんですが、今では声を出してコミュニケーションを取ることで、仕事が円滑に進むことをしっかり理解してくれています。
▼リンさんの働きぶりについて教えてください
主に和食のデザートを担当していますが、漬物や土瓶蒸しの準備、お客様へのお料理の提供など、少しずつできることが増えてきました。箱根・翠松園には海外からのお客様も多く、苦手な食材やアレルギー、ベジタリアンメニューなどにも配慮が必要です。最近では、リンさんが率先してそれらの確認をしてくれています。
また、日本料理を学びたいという意欲が高く、仕事に対しても真摯に向き合っているので、彼の料理長になるという夢を応援しています。
▼事例2:ふふ 熱海
2024年8月よりKPG「ふふ 熱海」の調理場およびホールスタッフとして働くスー ミャッ ヌエーさん(23歳)、キン ヤタナ トウンさん(22歳)に、日本で働く際に不安に感じていたことや日本でのキャリアアップについてインタビューを行いました。
■ふふ 熱海について:
全国に8施設を展開する「ふふ」の最初の施設として、2007年の開業以来、新たなスモールラグジュアリーリゾートブランドとしての地位を確立。“ときを味わう場所”をコンセプトに、日本旅館の温かいサービスや心地良さの中にホテルの利便性を備えた、ほかにはない日本リゾートの形を提供しています。
■所在地 :〒413-0016 静岡県熱海市水口町11-48
■公式サイト:https://www.fufuatami.jp/
▼スー ミャッ ヌエーさん(23歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼日本で働きたい理由を教えてください
日本は母国と比べて自由で、夢をもって働ける場所だと思います。どんな時も私を支えてくれた家族を、今度は私が支えたいという思いから、日本でしっかり学び、働いて、家族に仕送りをしたいと考えています。
▼働く上でキャリアアップなど、考えてますか
現在はホールスタッフとして働いていますが、来月からは調理場を担当する予定なので、料理について学びたいと思っています。日本でのキャリアアップも目指しているため、今は漢字の読み書きも勉強しています。
▼キン ヤタナ トウンさん(22歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼日本で働く上で不安に思っていることはありますか
特に不安はありませんでした。日本人の皆さんは親切で、日本語もゆっくり話してくれるので、しっかり聞き取ることができ、スムーズにコミュニケーションが取れています。
▼将来の夢はありますか
働くという経験は、この「ふふ 熱海 」が初めてです。日本ではお客様に対する言葉遣いと、先輩や同僚に対する言葉遣いが異なるため、まだわからないことも多いですが、一生懸命勉強しています。まずはお部屋出しを担当できるようになり、将来はこのホテルでマネージャーとして働くことが夢です。
■ふふ 熱海 支配人 鈴木様コメント
▼ス―さんと、キンさんの働きぶりについて教えてください
とにかく2人とも非常に明るく愛嬌があり、現場の雰囲気がとても良いですね。
現在、調理場とレストランサービス業務を交代で担当しています。最初はどちらもやりたい、すべて経験したいという意思がありましたが、両方の業務に取り組む中で、徐々に自分がやりたいことが明確になってきたようです。
最近では、誰もが経験するホテル業ならではの忙しさや厳しさに直面しながらも、自分が本当にやりたいことへの意欲がさらに高まってきたのはいい傾向です。大変な中でも、やりがいを感じている表情を見せてくれており、毎日成長していると実感しています。
▼宿泊業界において特定技能は必要と感じますか
はい。日本では少子高齢化が進んでおり、求人を出してもなかなか採用が難しいと実感しています。どの業界も同じだと思いますが、できるだけ長く働いてほしいというのが本音です。外国人スタッフは、日本の歴史や文化に興味を持ち、宿泊業で働きたいと思う方も少なくないため、宿泊業界において非常に重要な存在だと思います。
■KPG LUXURY HOTELSのトレーナー 山川様コメント
▼現在、ふふ 熱海には外国人スタッフは何名いますか
約10名ほどの外国人スタッフが就業しており、ネパール、ミャンマー、台湾など、さまざまな国籍の方がいます。現在は主に特定技能の外食ビザをお持ちの方が活躍しています。
▼山川様が担当されている「外国人スタッフ向け日本語研修」について教えてください
当社は多様性を大切にしており、外国人スタッフの積極的な採用を行っております。言語の壁を越え、KPGの理念に共感できる人材を育成するために、外国人スタッフ専属トレーナーを配置した部署も新設しました。入社後の1週間は、当社のハウスルールや日本での生活、日本のビジネスマナーに慣れてもらうための研修を実施しています。また、言葉の発声や立ち姿勢に関する研修も行っています。仕事に慣れてきたスタッフに「仕事中どんなことが大変だったか」をヒアリングしたところ、「物の名前が多くてわからず意思疎通が難しかった」という声があったので、そうした内容も研修に取り入れるようにしました。
▼研修中の様子
▼外国人スタッフとのコミュニケーションについて、どのような不安を感じることが多いと考えられますか
若手のスタッフは外国人スタッフと働くことに対して順応しやすいのですが、年齢が高くなるとコミュニケーションの取り方に対する漠然とした不安から壁を作ってしまうこともあります。特に、言語や文化の違いからくる意思疎通の難しさ、適切なフィードバックの方法がわからないといった問題があり、積極的なコミュニケーションが取りにくくなることがあります。
▼具体的にどのような工夫がオペレーションの改善につながると思いますか
外国人スタッフにとっても、日本語でのコミュニケーションや日本のマナー、習慣を知らないためにミスをしてしまうこともあります。だからこそ、なぜそれが良くないのかを丁寧に指導し、全員でサポートしていくことが重要です。受け入れ側も「こう伝えよう」と意識して工夫することが、オペレーションの改善につながると考えています。
▼外国人スタッフを採用して良かったことについて教えてください
皆さんは「日本で働きたい」という強い意欲を持って来日しているため、仕事に対して非常に前向きです。特にミャンマーやネパール出身のスタッフは、家族に仕送りをしたいという明確な働く動機があり、きちんと仕事をしてキャリアアップし、さらに給料を上げたいという意識が強いです。教育は確かに大変ですが、就業意欲や向上心が高いスタッフが多いため、私たちも試行錯誤を繰り返しながらサポートできればと思います。
▼事例3:ふふ 河口湖
2024年8月よりKPG「ふふ 河口湖」の調理場で働くスラン イェ ナインさん(22歳)、ユ ヌェー アウンさん(23歳)、トゥー ザー リンさん(25歳)、ティン ティン ミャッさん(23歳)さんの4名に、日本に興味を持ったきっかけや、将来の夢についてインタビューを行いました。
■ふふ 河口湖について:
山梨県で唯一ミシュランキーを受賞した「ふふ 河口湖」は、悠久泰然に佇む美しい富士山を目の前に、河口湖の大自然に囲まれた森のリゾート。全てのお部屋から雄大な富士山を望むことができます。
■所在地 :〒401-0304 山梨県南都留郡富士河口湖町河口字水口2211-1
■公式サイト:https://www.fufukawaguchiko.jp/
▼スラン イェ ナインさん(22歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼日本で働きたいと思ったきっかけについて
日本は技術が進んでいるだけでなく、外国人が安心して働ける環境が整っているからです。また、日本で働いた経験は、将来のキャリアにおいて大きな成果につながると考えています。
▼来日前に、不安に思っていたことはありますか
日本はミャンマーと違って冬があるので、寒さに体が慣れるか少し心配でした。また、物価がミャンマーより高いので、生活費がどれくらいかかるか不安に感じていました。
▼将来の夢はありますか
日本で経験を積んで、資金を貯めてミャンマーで自分のレストランを開くことが夢です。また、料理の腕を磨き、もしチャンスがあればシェフとしても活躍したいと考えています。
▼ユ ヌェー アウンさん(23歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼日本で働きたいと思ったきっかけについて
ミャンマーの状況はよくなく、内戦もあるので就職や進学なども難しい状況です。そのため、日本の安全な環境でしっかり働いて、家族に仕送りをしたいからです。
▼働く上でキャリアアップなど、考えてますか
現在、N1(日本語能力試験の最上級レベル)の勉強をしていますが、漢字は読むことができても書くのが難しいので、漢字の勉強にも力を入れています。私は、長く働きたいと考えているので、日本でのキャリアアップも目指しています。
▼トゥー ザー リンさん(25歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼来日前に、不安に思っていたことはありますか
働くこと自体が初めてだったので、海外でちゃんと働けるかとても心配でした。また、日本語はとても難しいので、日本語でのコミュニケーションがうまく取れるか不安でした。でも、日本人の皆さんは優しく、困ったときやわからないことがあればしっかり教えてくれるので、今は安心して働けています。
▼将来の夢はありますか
将来は、ミャンマーでレストランを開いてシェフになることが夢です。
▼ティン ティン ミャッさん(23歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼来日前に、不安に思っていたことはありますか
日本人は話すスピードが速いので、日本語があまり上手ではない私にとって語学の部分がとても心配でした。特に漢字や敬語は難しいので、休みの日や仕事後に日本語を勉強しています。
▼将来の夢はありますか
いつかミャンマーで自分のお店を開きたいです。そのために料理やサービスについてもっと学びたいと思っています。直近の目標は、特定技能2号を取得することです。
■ふふ 河口湖 副料理長 玉川様コメント
▼みなさんの働きぶりについて教えてください
最初は言語に対する不安があり、どれくらい日本語を話せるか心配でした。しかし、今では周りとしっかりコミュニケーションが取れるようになり、安心しています。
▼外国人スタッフを採用してよかったことについて教えてください
まず人手不足の解消が一番大きいですが、それ以外にも職場が明るくなるという点が大きいです。外国人スタッフのみなさんは陽気な方が多く、その明るさが職場の雰囲気に良い影響を与えています。困っているスタッフがいたらみんなで助け合おうという気持ちが生まれ、従業員同士の団結力が高まっています。職場の空気感も良い方向に変わったと感じます。
■ふふ 河口湖 支配人 渡邊様コメント
▼外国人スタッフの受け入れを強化している背景について教えてください
もちろん人手不足という問題がありますが、宿泊施設にとって重要なのはお客様の満足度をいかに向上させるかです。特に、コミュニケーションの誤解が生じることが、お客様の滞在体験を大きく損なう要因になり得ます。私たちは、お客様のご要望にストレスなく応えられる環境を整えることが重要だと考えています。
▼外国人スタッフの受け入れを考えている施設へのアドバイスをお願いします
河口湖エリアはもともと海外のお客様が多く、私たちも英語を学びながらコミュニケーションを取ってきた経験があります。そのため、外国人スタッフが日本語を学ぶ難しさを理解し、彼らの挑戦をサポートしたいという気持ちがあるのかもしれませんが、雑用だけを任せるのではなく、彼らが何を目指しているのかを日々のコミュニケーションで把握し、支援することが大切です。ホテルの仕事は日本人でも難しい内容が多く、どこまで時間をかけて教えるかは、教える側と学ぶ側の忍耐が求められます。お互いに「一緒に頑張ろう」という意識を持つことが成功の鍵です。また、年配の方々には異文化に慣れるのが難しいかもしれませんが、今は若い世代が国外に目を向ける機会が増え、少しずつ変化を受け入れる必要があります。
日本の現在の少子化や人材不足の状況では、「優秀な日本人だけを採用する」という方針では限界があります。だからこそ、外国人スタッフにも高いクオリティで働いてもらえるよう、受け入れ側が適切な仕組みを整えることが重要です。これからは、企業だけでなく社会全体で海外人材が働くことをサポートし、彼らが活躍できる環境や体制を整えることが必要になっていくでしょう。
■今後の展開について
ダイブは、KPGをはじめとする宿泊施設と協力し、特定技能人材の採用および支援を積極的に進めています。KPGからも、今後さらにダイブの特定技能人材に対して積極的にサポートしていきたいとのご意向をいただいています。これまでに27名が内定を受けて入国しており、さらに13名が入国を待っている状況で、合計40名の採用が進んでいます。今後もダイブは、観光業界の人手不足解消に向けて、特定技能外国人材の雇用促進に全力を尽くしてまいります。
■特定技能とは
特定技能ビザは2019年4月より新設された在留資格の一つで、特定の産業分野で即戦力として働く外国人材を受け入れるためのビザです。「特定技能」には,2種類の在留資格があります。「特定技能1号」は,特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格であり「特定技能2号」は、特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。(*1)
(*1):特定技能ガイドブック「出入国在留管理庁」 https://www.moj.go.jp/content/001326468.pdf
■ダイブの特定技能人材サービス「宿泊業界のための外国人求人ナビfor特定技能」の強み
外国人人材の採用から、就労後必要な支援までワンストップでサポート外国人人材の採用には、通常の採用フローに加え、ビザ申請や住居確保、就労後の定期的なレポート等の特別な支援が必要。ダイブでは、採用マッチングから就労後の支援まで伴走いたします。人材紹介のみ、支援計画のサポートのみ、在留資格変更の支援のみなどのプランも選択でき、ニーズに合わせたプランやオプションをご用意しております。
▼公式サイト:https://japan-kyujinnavi.com/
【株式会社ダイブ・概要】
会社名 :株式会社ダイブ
創業 :2002年3月
代表取締役社長 :庄子 潔
本社所在地 :〒160-0022 東京都新宿区 新宿2-8-1 新宿セブンビル10F
サイト :https://dive.design/
ダイブは、日本経済の成長エンジン「観光業」の大課題を解決すべく、事業展開しているベンチャー企業です。
基幹事業である観光施設に特化した人材サービス(リゾートバイト)においては、観光施設の大課題である「人手不足」の解決に寄与しており、年間9,320人の観光従事者を創出。日本人人材と外国人人材あわせて、全国47都道府県、4,600施設以上の観光施設と、人材のお取引実績があります。
また、新規事業の地方創生事業では、全国6カ所の非観光地(過疎地・消滅可能性自治体を含む)において、D2Cの観光事業を展開。収益の創出・外貨の獲得はもちろん、地域事業者と連携することでのサステナブルな地域づくりに貢献しております。
その他にも、グランピング施設に特化したWEBメディア「 GLAMPICKS(グランピックス)」の運営をはじめとした宿泊施設に対しての集客支援など、IT領域での事業展開も積極的に行っております。
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~観光HRのダイブ、KPG運営の宿泊施設で外国人人材40名採用へ~
全国約4,600以上の観光施設に特化した人材サービス事業を行う株式会社ダイブ(東京都新宿区 代表取締役社長:庄子潔、証券コード151A、以下「ダイブ」)が登録支援機関としてサポートするミャンマー出身の特定技能人材7名が、カトープレジャーグループ(東京都港区・代表取締役社長 兼 グループCEO:加藤宏明、以下KPG)の運営する「箱根・翠松園」「ふふ 熱海」「ふふ 河口湖」の3施設に採用されました。これまでに27名が内定を受けて入国しており、さらに13名が入国を待っている状況で、合計40名の採用が進んでいます。
宿泊業界ではまだ特定技能の受け入れが進んでいない中、特定技能資格を持つ外国人人材の採用に積極的なKPGに対し、外国人人材の採用の魅力や教育方法についてインタビューを実施しました。
さらに、今回採用されたミャンマー出身の7名にもインタビューを行い、日本での就労のきっかけや今後のキャリアなどについて伺いました。
▼事例1:箱根・翠松園
2024年8月よりKPG「箱根・翠松園」の調理場で働くリン テット ミャットさん(20歳)に、日本に興味を持ったきっかけや、将来の夢についてインタビューを行いました。
■箱根・翠松園について:
四季折々の恵まれた自然の地に佇む『箱根・翠松園』(はこね・すいしょうえん)。清々しく、風雅なその名前は、かつて三井家の別荘として知られた国登録有形文化財「翠松園」を敷地内に擁する事に由来しています。
■所在地 :〒250-0406 神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷 519-9
■公式サイト:https://www.hakonesuishoen.jp/
▼リン テット ミャットさん(20歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼日本で働きたいと思ったきっかけについて
私の母はミャンマーにある日本企業で働いていました。そのため、幼い頃から日本人と接する機会があり、高校生のときに日本のアニメに興味を持ち、日本語の勉強を始めたのがきっかけです。
▼来日前に、不安に思っていたことはありますか
日本の生活やマナーについて不安に思っていました。ミャンマーにも電車はありますが、あまり使っていなかったので、日本に来て最初に電車に乗るときは不安でした。
▼ミャンマーと日本の「働き方の違い」を感じますか
ミャンマーでは、基本的に仕事中に会話をすることはありません。しかし日本では、仕事中に声をだしてコミュニケーションを取っていることに驚きました。
▼将来の夢はありますか
来年の4月に特定技能2号の試験を受けたいです。理由は将来、料理長になりたいからです。料理長になるためには、日本語の勉強と日本料理を学ぶ必要があるので、働いて得たお金は専門学校に通うための資金として貯金をしています。
■箱根・翠松園 料理長 森田様コメント
▼特定技能を受け入れる際に不安だったことはありますか
リンさんは日本語がとても上手で、最初からスムーズにコミュニケーションを取ることができたため、言葉の壁を心配することはありませんでした。しかし、業務において「ミャンマーでは仕事中に声を出してコミュニケーションを取らない」ことが一般的で、声を出すことはむしろマナーが悪いとされていると教わりました。私たちの職場では、調理場全体が声を掛け合い、一体となってお客様に料理をスムーズに提供しています。ミャンマーと日本の違いについて、私も改めて学ぶ機会になりました。最初は戸惑っていたリンさんですが、今では声を出してコミュニケーションを取ることで、仕事が円滑に進むことをしっかり理解してくれています。
▼リンさんの働きぶりについて教えてください
主に和食のデザートを担当していますが、漬物や土瓶蒸しの準備、お客様へのお料理の提供など、少しずつできることが増えてきました。箱根・翠松園には海外からのお客様も多く、苦手な食材やアレルギー、ベジタリアンメニューなどにも配慮が必要です。最近では、リンさんが率先してそれらの確認をしてくれています。
また、日本料理を学びたいという意欲が高く、仕事に対しても真摯に向き合っているので、彼の料理長になるという夢を応援しています。
▼事例2:ふふ 熱海
2024年8月よりKPG「ふふ 熱海」の調理場およびホールスタッフとして働くスー ミャッ ヌエーさん(23歳)、キン ヤタナ トウンさん(22歳)に、日本で働く際に不安に感じていたことや日本でのキャリアアップについてインタビューを行いました。
■ふふ 熱海について:
全国に8施設を展開する「ふふ」の最初の施設として、2007年の開業以来、新たなスモールラグジュアリーリゾートブランドとしての地位を確立。“ときを味わう場所”をコンセプトに、日本旅館の温かいサービスや心地良さの中にホテルの利便性を備えた、ほかにはない日本リゾートの形を提供しています。
■所在地 :〒413-0016 静岡県熱海市水口町11-48
■公式サイト:https://www.fufuatami.jp/
▼スー ミャッ ヌエーさん(23歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼日本で働きたい理由を教えてください
日本は母国と比べて自由で、夢をもって働ける場所だと思います。どんな時も私を支えてくれた家族を、今度は私が支えたいという思いから、日本でしっかり学び、働いて、家族に仕送りをしたいと考えています。
▼働く上でキャリアアップなど、考えてますか
現在はホールスタッフとして働いていますが、来月からは調理場を担当する予定なので、料理について学びたいと思っています。日本でのキャリアアップも目指しているため、今は漢字の読み書きも勉強しています。
▼キン ヤタナ トウンさん(22歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼日本で働く上で不安に思っていることはありますか
特に不安はありませんでした。日本人の皆さんは親切で、日本語もゆっくり話してくれるので、しっかり聞き取ることができ、スムーズにコミュニケーションが取れています。
▼将来の夢はありますか
働くという経験は、この「ふふ 熱海 」が初めてです。日本ではお客様に対する言葉遣いと、先輩や同僚に対する言葉遣いが異なるため、まだわからないことも多いですが、一生懸命勉強しています。まずはお部屋出しを担当できるようになり、将来はこのホテルでマネージャーとして働くことが夢です。
■ふふ 熱海 支配人 鈴木様コメント
▼ス―さんと、キンさんの働きぶりについて教えてください
とにかく2人とも非常に明るく愛嬌があり、現場の雰囲気がとても良いですね。
現在、調理場とレストランサービス業務を交代で担当しています。最初はどちらもやりたい、すべて経験したいという意思がありましたが、両方の業務に取り組む中で、徐々に自分がやりたいことが明確になってきたようです。
最近では、誰もが経験するホテル業ならではの忙しさや厳しさに直面しながらも、自分が本当にやりたいことへの意欲がさらに高まってきたのはいい傾向です。大変な中でも、やりがいを感じている表情を見せてくれており、毎日成長していると実感しています。
▼宿泊業界において特定技能は必要と感じますか
はい。日本では少子高齢化が進んでおり、求人を出してもなかなか採用が難しいと実感しています。どの業界も同じだと思いますが、できるだけ長く働いてほしいというのが本音です。外国人スタッフは、日本の歴史や文化に興味を持ち、宿泊業で働きたいと思う方も少なくないため、宿泊業界において非常に重要な存在だと思います。
■KPG LUXURY HOTELSのトレーナー 山川様コメント
▼現在、ふふ 熱海には外国人スタッフは何名いますか
約10名ほどの外国人スタッフが就業しており、ネパール、ミャンマー、台湾など、さまざまな国籍の方がいます。現在は主に特定技能の外食ビザをお持ちの方が活躍しています。
▼山川様が担当されている「外国人スタッフ向け日本語研修」について教えてください
当社は多様性を大切にしており、外国人スタッフの積極的な採用を行っております。言語の壁を越え、KPGの理念に共感できる人材を育成するために、外国人スタッフ専属トレーナーを配置した部署も新設しました。入社後の1週間は、当社のハウスルールや日本での生活、日本のビジネスマナーに慣れてもらうための研修を実施しています。また、言葉の発声や立ち姿勢に関する研修も行っています。仕事に慣れてきたスタッフに「仕事中どんなことが大変だったか」をヒアリングしたところ、「物の名前が多くてわからず意思疎通が難しかった」という声があったので、そうした内容も研修に取り入れるようにしました。
▼研修中の様子
▼外国人スタッフとのコミュニケーションについて、どのような不安を感じることが多いと考えられますか
若手のスタッフは外国人スタッフと働くことに対して順応しやすいのですが、年齢が高くなるとコミュニケーションの取り方に対する漠然とした不安から壁を作ってしまうこともあります。特に、言語や文化の違いからくる意思疎通の難しさ、適切なフィードバックの方法がわからないといった問題があり、積極的なコミュニケーションが取りにくくなることがあります。
▼具体的にどのような工夫がオペレーションの改善につながると思いますか
外国人スタッフにとっても、日本語でのコミュニケーションや日本のマナー、習慣を知らないためにミスをしてしまうこともあります。だからこそ、なぜそれが良くないのかを丁寧に指導し、全員でサポートしていくことが重要です。受け入れ側も「こう伝えよう」と意識して工夫することが、オペレーションの改善につながると考えています。
▼外国人スタッフを採用して良かったことについて教えてください
皆さんは「日本で働きたい」という強い意欲を持って来日しているため、仕事に対して非常に前向きです。特にミャンマーやネパール出身のスタッフは、家族に仕送りをしたいという明確な働く動機があり、きちんと仕事をしてキャリアアップし、さらに給料を上げたいという意識が強いです。教育は確かに大変ですが、就業意欲や向上心が高いスタッフが多いため、私たちも試行錯誤を繰り返しながらサポートできればと思います。
▼事例3:ふふ 河口湖
2024年8月よりKPG「ふふ 河口湖」の調理場で働くスラン イェ ナインさん(22歳)、ユ ヌェー アウンさん(23歳)、トゥー ザー リンさん(25歳)、ティン ティン ミャッさん(23歳)さんの4名に、日本に興味を持ったきっかけや、将来の夢についてインタビューを行いました。
■ふふ 河口湖について:
山梨県で唯一ミシュランキーを受賞した「ふふ 河口湖」は、悠久泰然に佇む美しい富士山を目の前に、河口湖の大自然に囲まれた森のリゾート。全てのお部屋から雄大な富士山を望むことができます。
■所在地 :〒401-0304 山梨県南都留郡富士河口湖町河口字水口2211-1
■公式サイト:https://www.fufukawaguchiko.jp/
▼スラン イェ ナインさん(22歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼日本で働きたいと思ったきっかけについて
日本は技術が進んでいるだけでなく、外国人が安心して働ける環境が整っているからです。また、日本で働いた経験は、将来のキャリアにおいて大きな成果につながると考えています。
▼来日前に、不安に思っていたことはありますか
日本はミャンマーと違って冬があるので、寒さに体が慣れるか少し心配でした。また、物価がミャンマーより高いので、生活費がどれくらいかかるか不安に感じていました。
▼将来の夢はありますか
日本で経験を積んで、資金を貯めてミャンマーで自分のレストランを開くことが夢です。また、料理の腕を磨き、もしチャンスがあればシェフとしても活躍したいと考えています。
▼ユ ヌェー アウンさん(23歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼日本で働きたいと思ったきっかけについて
ミャンマーの状況はよくなく、内戦もあるので就職や進学なども難しい状況です。そのため、日本の安全な環境でしっかり働いて、家族に仕送りをしたいからです。
▼働く上でキャリアアップなど、考えてますか
現在、N1(日本語能力試験の最上級レベル)の勉強をしていますが、漢字は読むことができても書くのが難しいので、漢字の勉強にも力を入れています。私は、長く働きたいと考えているので、日本でのキャリアアップも目指しています。
▼トゥー ザー リンさん(25歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼来日前に、不安に思っていたことはありますか
働くこと自体が初めてだったので、海外でちゃんと働けるかとても心配でした。また、日本語はとても難しいので、日本語でのコミュニケーションがうまく取れるか不安でした。でも、日本人の皆さんは優しく、困ったときやわからないことがあればしっかり教えてくれるので、今は安心して働けています。
▼将来の夢はありますか
将来は、ミャンマーでレストランを開いてシェフになることが夢です。
▼ティン ティン ミャッさん(23歳)/国籍:ミャンマー/特定技能(外食)
▼来日前に、不安に思っていたことはありますか
日本人は話すスピードが速いので、日本語があまり上手ではない私にとって語学の部分がとても心配でした。特に漢字や敬語は難しいので、休みの日や仕事後に日本語を勉強しています。
▼将来の夢はありますか
いつかミャンマーで自分のお店を開きたいです。そのために料理やサービスについてもっと学びたいと思っています。直近の目標は、特定技能2号を取得することです。
■ふふ 河口湖 副料理長 玉川様コメント
▼みなさんの働きぶりについて教えてください
最初は言語に対する不安があり、どれくらい日本語を話せるか心配でした。しかし、今では周りとしっかりコミュニケーションが取れるようになり、安心しています。
▼外国人スタッフを採用してよかったことについて教えてください
まず人手不足の解消が一番大きいですが、それ以外にも職場が明るくなるという点が大きいです。外国人スタッフのみなさんは陽気な方が多く、その明るさが職場の雰囲気に良い影響を与えています。困っているスタッフがいたらみんなで助け合おうという気持ちが生まれ、従業員同士の団結力が高まっています。職場の空気感も良い方向に変わったと感じます。
■ふふ 河口湖 支配人 渡邊様コメント
▼外国人スタッフの受け入れを強化している背景について教えてください
もちろん人手不足という問題がありますが、宿泊施設にとって重要なのはお客様の満足度をいかに向上させるかです。特に、コミュニケーションの誤解が生じることが、お客様の滞在体験を大きく損なう要因になり得ます。私たちは、お客様のご要望にストレスなく応えられる環境を整えることが重要だと考えています。
▼外国人スタッフの受け入れを考えている施設へのアドバイスをお願いします
河口湖エリアはもともと海外のお客様が多く、私たちも英語を学びながらコミュニケーションを取ってきた経験があります。そのため、外国人スタッフが日本語を学ぶ難しさを理解し、彼らの挑戦をサポートしたいという気持ちがあるのかもしれませんが、雑用だけを任せるのではなく、彼らが何を目指しているのかを日々のコミュニケーションで把握し、支援することが大切です。ホテルの仕事は日本人でも難しい内容が多く、どこまで時間をかけて教えるかは、教える側と学ぶ側の忍耐が求められます。お互いに「一緒に頑張ろう」という意識を持つことが成功の鍵です。また、年配の方々には異文化に慣れるのが難しいかもしれませんが、今は若い世代が国外に目を向ける機会が増え、少しずつ変化を受け入れる必要があります。
日本の現在の少子化や人材不足の状況では、「優秀な日本人だけを採用する」という方針では限界があります。だからこそ、外国人スタッフにも高いクオリティで働いてもらえるよう、受け入れ側が適切な仕組みを整えることが重要です。これからは、企業だけでなく社会全体で海外人材が働くことをサポートし、彼らが活躍できる環境や体制を整えることが必要になっていくでしょう。
■今後の展開について
ダイブは、KPGをはじめとする宿泊施設と協力し、特定技能人材の採用および支援を積極的に進めています。KPGからも、今後さらにダイブの特定技能人材に対して積極的にサポートしていきたいとのご意向をいただいています。これまでに27名が内定を受けて入国しており、さらに13名が入国を待っている状況で、合計40名の採用が進んでいます。今後もダイブは、観光業界の人手不足解消に向けて、特定技能外国人材の雇用促進に全力を尽くしてまいります。
■特定技能とは
特定技能ビザは2019年4月より新設された在留資格の一つで、特定の産業分野で即戦力として働く外国人材を受け入れるためのビザです。「特定技能」には,2種類の在留資格があります。「特定技能1号」は,特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格であり「特定技能2号」は、特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。(*1)
(*1):特定技能ガイドブック「出入国在留管理庁」 https://www.moj.go.jp/content/001326468.pdf
■ダイブの特定技能人材サービス「宿泊業界のための外国人求人ナビfor特定技能」の強み
外国人人材の採用から、就労後必要な支援までワンストップでサポート外国人人材の採用には、通常の採用フローに加え、ビザ申請や住居確保、就労後の定期的なレポート等の特別な支援が必要。ダイブでは、採用マッチングから就労後の支援まで伴走いたします。人材紹介のみ、支援計画のサポートのみ、在留資格変更の支援のみなどのプランも選択でき、ニーズに合わせたプランやオプションをご用意しております。
▼公式サイト:https://japan-kyujinnavi.com/
【株式会社ダイブ・概要】
会社名 :株式会社ダイブ
創業 :2002年3月
代表取締役社長 :庄子 潔
本社所在地 :〒160-0022 東京都新宿区 新宿2-8-1 新宿セブンビル10F
サイト :https://dive.design/
ダイブは、日本経済の成長エンジン「観光業」の大課題を解決すべく、事業展開しているベンチャー企業です。
基幹事業である観光施設に特化した人材サービス(リゾートバイト)においては、観光施設の大課題である「人手不足」の解決に寄与しており、年間9,320人の観光従事者を創出。日本人人材と外国人人材あわせて、全国47都道府県、4,600施設以上の観光施設と、人材のお取引実績があります。
また、新規事業の地方創生事業では、全国6カ所の非観光地(過疎地・消滅可能性自治体を含む)において、D2Cの観光事業を展開。収益の創出・外貨の獲得はもちろん、地域事業者と連携することでのサステナブルな地域づくりに貢献しております。
その他にも、グランピング施設に特化したWEBメディア「 GLAMPICKS(グランピックス)」の運営をはじめとした宿泊施設に対しての集客支援など、IT領域での事業展開も積極的に行っております。
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